温度感のある景色

自分のために書きます。

負けの味

負けの味はいつだって変わらない

高校2年の冬、ずっと憧れていた授業の抽選に外れたとき

昼練がもう始まっているのに、練習場所の横の水道で嗚咽した

「これから先もこんな風に夢が手に入らないんだ」

そう思った。

絶対に大丈夫、受かる未来にいた理想に近づいた自分がすぐそこにいたはずなのに

なんで

資格がないからか。運なのか。

運で人生が終わってしまうのか。

 

 

これまで何通も「厳正なる審査の結果」「残念ながら貴方は」そう書いたメールを受信した

麻痺してた

あーあ ため息の後にはすぐに笑わないといけなかった

笑い話にすれば痛みを感じなくて済む

惨めな自分を煌々とした友達に晒すことはない

 

 

でも本当に久しぶりにあの時の負けの味を思った。

本当に。

 

想像は業務用のミキサーにかけられたように

ぐるんぐるんと回って

影も形もなくなる

 

 

私には、画面を消したスマホに自分の顔をうつして

大丈夫 大丈夫だから

そう言い聞かせることしかできない

 

 

もう辛いときに死ねることはない

辛さをぶつける先もない

今彼氏がいたらずぶずぶに依存していただろうとふと思う

誰にも見せない思考さえ嘲笑うようにできてしまっている

 

だんだんとリアリティを取り戻す視界を、思考で闘えるくらいには、

ちゃんと歩んできた日々があるはずだ